カーニバルのお菓子

カーニバルのお菓子

Ciao a tutti!
皆様、いかがお過ごしでしょうか?
年が明けて1月もあっという間に終わり、早2月。
カルネヴァーレ(謝肉祭)の時期も近付いてきました。
イタリア、ヴェネツィアのカーニバルは世界三大カーニバルの一つとして良く知られていますね。
一昨年、2020年はCovid 19の感染拡大防止のため、これからクライマックスを迎えるという時に打ち切りになり、
その後、一気にイタリアがロックダウンに突入したのは、記憶に新しいところです。
昨年のカーニバルはオンライン中継のみでした。
先月の情報では、今年のカーニバルは2/12~3/1 (パスクア同様毎年変動します)規模をかなり縮小し、また一部はオンラインで
開催と出ていましたが、どうなるでしょう?
コロナが出始めた当初は、大変なことになったと思いましたが、2年経ってもまだまだ混乱が続いているとは想像もしていませんでしたね。

閑話休題、カルネヴァーレにもナターレやパスクアと同様、この時期に食べるというドルチェがあります。
皆さんが良くご存知なのはキアッキェレ(chiacchiere)と、フリッテッレ(frittelle)ではないでしょうか?

キアッキェレはパスタ状にした硬めの平たい生地を揚げて粉糖をまぶしたもの。chiacchiereは「お喋り」の意味で、食べるときパリパリ、カリカリと音が出るのが
おしゃべりのように聞こえるからだとか。
地方によって呼び方がいくつかあるようです。ピエモンテではブジエ(busie -嘘-)、トスカーナではチェンチ (cenci -かけら、ぼろきれ-)、ラツィオではフラッペ(frappe) 等々。
フリッテッレは、ベイキングパウダーやビール酵母を入れ膨らませた生地を揚げ、砂糖をまぶしたもちもちタイプです。
レーズンや松の実入り、カスタードクリームやジャム入りとバラエティが豊富です。このお菓子はローマ帝国時代、あるいはもっと前から作られていたという説もあるとの事。

キアッキェレもフリッテッレも揚げ菓子ですが、先日スタッフのReiさんが、ミリアッチョ(migliaccio)というナポリ地方でカーニバルの時期に食べられる伝統的なお菓子を作ってくれました。
こちらは揚げ菓子ではなく、牛乳と水で煮たセモリナ粉を玉子や砂糖、リコッタ、オレンジと焼き上げたものです。
水分を多く含んでいるのでケーキというよりプディングに近い食感、優しい甘さと柑橘の香りが爽やかなお菓子でした。
これも出来上がりに粉糖をまぶしていただきます。

こちらは、紀元前にラテン語でミリアッチウム(migliaccium)と呼ばれていた粟やヒエを使ったパンがこのお菓子の原型と本に出ていました。
今はセモリナ粉で作られるのが一般的ですが、もとは粟やヒエ等の雑穀で作られていたそうです。
イタリアの食文化の深さが感じられますね。