イタリア映画祭 ~L'uomo che comprò la luna~

イタリア映画祭 ~L’uomo che comprò la luna~

みなさま、こんばんは!

少し前になりますが、ゴールデンウィークに開催されていたイタリア映画祭に行ってきました。
このイタリア映画祭、毎年五月上旬に行われていて、日本未公開のイタリア映画の上演や再上演をしています。

今年も魅力的な作品がたくさん!
私は『月を買った男  ~L’uomo che comprò la luna~』を観てきました。

パオロ・ズッカ監督の出身地であるサルデーニャ島を舞台にした、ファンタジックなコメディです。
撮影も、監督のお住まいのご近所など、サルデーニャ島で行われたそう。

 

 

島の自然の美しさはもちろん、随所にサルデーニャ独特の風土と習慣が散りばめられています。
サルデーニャを忘れてしまった若者に、島の習慣や作法を仕込む初老のサルデーニャ人男性。モーラと呼ばれる独特なじゃんけん、お酒を飲むときの姿勢、チーズの味…そしてサルデーニャ人としての誇り。
彼らの仕草ひとつひとつが面白く、シュールでもあり、サルデーニャの習慣を垣間見ることが出来ます。実際に一緒に観に行ったサルデーニャ出身のマルタ先生は、涙を流しながら笑い転げていました!

けれど、その中に感じられる独特な空気。形容するのが難しいような、骨太さや土臭さ、悲しみのような憂いのようなもの…そんなものをコメディでありながら感じるのです。
他者への心の置き方、振る舞いも、無骨でありながらとても繊細。
そんな部分に私は、とても心惹かれました。

 

『ひとは死んだら天国へ行くけれど、サルデーニャ人は死んだら月へ行くんだ』

・・・コメディの中に、なんとも素敵な台詞が。
なんとなく、妙に信じてしまうような、いや、信じたいような、そんな気分になってしまいました。
サルデーニャにますます行ってみたく、その空気を感じてみたくなりました。

イタリア映画のコメディというのは、日本のそれとは少し違って、
翳りや皮肉、時には悲しみのようなものを感じることもあり、”本当にコメディ??”なんて思えてしまう時もあります。それがイタリア人の気質を表わしているようで、少し難しくもあり、けれど、なんとも心を掴まれてしまうのです。

週末の夜、ゆっくりとイタリア映画の鑑賞もすてきですね♪
ピアッツァイタリアにも、生徒様にお貸出し可能なイタリア映画のDVDがあります。
ぜひチェックされてみてくださいね♪