イタリアのバレンタイン
2019年2月14日
みなさま、こんにちは!
今日2/14は、バレンタインデー。
今夜はすてきな時間をお過ごしのご予定でしょうか??
このバレンタインデーの起源は、イタリア。諸説ありますが、その由来はローマ帝国時代に遡るとされています。
ローマ帝国皇帝・クラウディウス2世は“愛する人を残して戦いに出ると、兵士の士気が下がる”という理由で、兵士たちの結婚を禁止。しかしキリスト教の司祭であったヴァレンティヌスは、結婚を禁じられ嘆き悲しむ兵士を憐れみ、彼らのために内緒で結婚式を行っていました。
やがてそのことが皇帝に知れ、怒った皇帝は二度とそのようなことをしないようヴァレンティヌスに命じましたが、ヴァレンティヌスは毅然として皇帝の命令に屈しなかったため、処刑されたとされています。そして、彼が処刑されたのが、2月14日だったのです。
イタリアのバレンタインデーは“Festa degli innamorati 恋人たちの記念日”とも言われます。
日本では女性から男性へプレゼントを贈り、街のショーウィンドーには美味しそうなチョコレートが溢れます。
けれど、イタリアのバレンタインデーは、少し様子が違うよう。
以前、私がフィレンツェに住んでいた頃のこと。
バレンタインデーの忘れられない風景があります。
2/14の夕方、日が暮れる頃。
フィレンツェの中心街の、トルナブオーニ通りに面したサン・ミケーレ教会の階段に、3人の男の子が座っていました。
14~5歳位でしょうか。手にはそれぞれ、真っ赤なバラの花束を携えて。
丸い形の可愛らしいブーケ、ほっそりまとまった大人っぽい花束、かすみ草と一緒のクラシックな花束…
イタリアの街では、奥様や恋人に贈るためか、花束を持つ男性をよく見かけましたが、それとは違う、バラの花束が馴染むにはもう少し時間がかかりそうなジーンズ姿の3人と真っ赤なバラの花束の、少しちぐはぐな、でも甘やかな組み合わせに、すっかり目を奪われました。
恋人に贈るために、思い思いの花束をフローリストにオーダーしたのでしょう。若い彼らのその様子と恋人たちの喜ぶ笑顔を想像すると、私までなんだか甘酸っぱいような嬉しいような気持ちになったのを覚えています。
イタリアでは、男性から女性へ、女性からも男性へ、または男女関係なく、大切な人へ心と愛情を贈る日。
そんな風に私は感じます。
日本で女性たちが目をキラキラさせながら真剣にチョコレートを選んでいる様子もとても可愛らしいですが、
イタリアの、愛情をお互いに伝えあうバレンタインデーの一日もとってもすてき。
性別関係なく、『あなたが大切』や『ありがとう』を伝い合えることって、本当に素敵だと思うのです。
みなさま、今夜は大切なひとへ素敵な花束を、
そして、とびきりの笑顔と優しい言葉を…
そんなバレンタインデーはいかがですか??