イタリアのオレンジ祭り~La battaglia delle arance~
2020年2月20日
イタリアで2月に行われるイベントといえば、やっぱりカーニバルですね!
そのカーニバルが行われている裏で、北イタリアで毎年開催されている一風変わったお祭りがあります。
それが「オレンジ祭り」!
正確にいうと「オレンジ投げ合戦」です…。
北イタリア・ピエモンテ州にある、イブレアという小さな街で毎年行われるこのお祭り。
チケットを買って街の中に入ると見ることができます。
地区によりチームがいくつかに分かれていて、街の中心の会場となる広場でオレンジを投げ合って戦います。
その昔、領主であった侯爵と無理やり結婚させられた粉屋の娘ヴィオレッタが、反抗するために侯爵の首を切り落としたことがこのお祭りの始まりだとか…。
荷馬車に乗った領主軍の兵士たちと、民衆の戦いをオレンジを投げ合って表現しています。
開始の合図とともに本気のオレンジをぶつけ合うシーンはとても迫力があります!
昔は豆やリンゴを投げ合ったそうですが、今はシチリアからオレンジを運んできて使用しているそうです。
様々な柄のユニフォームを着てオレンジを投げ合う一見楽しそうでカラフルなお祭りですが、オレンジが当たると当然ですがとても痛いです…。
ちょっと怖いですが、赤い帽子を身に付けている人に向かっては投げないというルールがありますのでご安心ください。
とはいえ流れ弾ならぬ流れオレンジにあたることもあるので油断は禁物…私もこのお祭りを見に行った時に、頭に思いっきりオレンジをくらい、とても痛かった思い出があります…(笑)
会場に張られているネットの裏にいればオレンジが飛んできても当たることはないので、ゆっくり見ることができます。
また会場以外の街の中では、中世の衣装を身にまとった住民たちが馬に乗ってパレードをしていたりもします。
合戦以外にも見どころはたくさんあるので、ゆっくり街の中を歩いてみるのも楽しいです。
おいしい郷土料理が食べられる出店も並んでいますので、お腹が空いたらお外でのんびり食べてみるのもいいですね。
このお祭りではポレンタとタラのプレートや、ファジョーリ・グラッシという豆と豚のソーセージを煮込んだものが食べられます。
参加しなくてもオレンジ果汁が飛んでくる可能性は十分にありますので、服装には注意した方がいいかもしれません。
お祭りが終わるころには街中がオレンジの香りでいっぱいです。
近郊のトリノやミラノからも1時間程度なので、期間中に旅行の際はぜひ訪れてみてくださいね♪