Cocomero と Anguria:同じもの?それとも別の果物?
2026年7月11日

Cocomero oppure Anguria?
Ciao a tutti! Come state?
梅雨が明け、夏本番の暑さとなってまいりましたね。
夏を代表する食べ物といえば、スイカ!🍉😊
イタリア語では、 cocomero(ココメロ) という呼び方が使われることもあれば、anguria(アングーリア) のほうが一般的な地域もあります。
このふたつの言葉には、一体どんな違いや意味があるのでしょうか。
日本でイタリア語学習をされている生徒のみなさまは、「Anguriaと習った!」と仰る方が多いです。
実際にイタリアに行ってみると、Cocomeroと呼ばれていることも多く、海ではよく「cocomero~ coco~!」と口ずさみながら、スイカ売りが砂浜を練り歩きます。
また、日本ではスイカといえば丸い形が一般的ですが、イタリアでは巨大な楕円形のスイカがスーパーマーケットやメルカートなどで、山積みになって売られてるところも見かけます。

楕円形のスイカの例。大抵巨大。
実のところ、cocomero(ココメロ) と anguria(アングーリア) は、どちらも同じ果物を指す言葉です。
この果物の学名は Citrullus lanatus(シトルルス・ラナトゥス) という、ウリ科に属する植物です。
呼び方の違いは、生物学的な違いではなく、主に方言や地域ごとの言語的な習慣によるものです。
- Cocomero(ココメロ):主にイタリア中部から南部で使われる呼び方で、特にラツィオ州、カンパニア州、プーリア州などでよく用いられます。
- Anguria(アングーリア):イタリア北部でより一般的な呼び方で、ロンバルディア州、ヴェネト州、エミリア=ロマーニャ州などで広く使われています。
言葉の由来について
cocomero は、ラテン語の cucumis(ククミス) に由来するとされています。これはスイカと同じウリ科の植物「キュウリ」を意味する言葉です。何世紀にもわたる言語の変化を経て、現在の cocomero という形になったとされています。ちなみにCucumisはラテン語のcucuma「中が空洞の器」「壺型の容器」から派生した言葉だそうで、形にちなんで名付けられたか、中身をくり抜いて容器として使ったとも考えられています。
一方、anguria は、ギリシャ語の αγγούρι(angouri) に由来しており、こちらも「キュウリ」を意味します。この呼び方は主にイタリア北部で定着し、時代を経ても比較的元の発音に近い形を保ちながら使われてきたようです。
日本語のキュウリとなんとなく響きが似ているのですが、キュウリの語源は中国語由来の黄色い瓜「きうり」、日本では西の方(外国)を意味する「胡」が使われ「胡瓜」と呼ばれるようになったそうで、ラテン語やギリシャ語とは無関係のようでした。
現在では緑色の果実を食用としていますが、昔は熟して黄色くなってから食べていたそうです。
日本とイタリアでは、スイカと同じく、キュウリの形にも違いがあります。
日本では細長い形のキュウリが一般的ですが、イタリアでキュウリ(Cetriolo)といえば、まるでズッキーニのような巨大サイズ。
食べ方も、そのまま食べるのではなく、皮が固く苦みが強いため、ナイフで剥いてから輪切りにすることが多いです。

巨大なキュウリの例。
さて、cocomero(ココメロ)/anguria(アングーリア)の栽培はイタリア全土で行われていますが、地域によっていくつかの特徴があります。
イタリア南部の地域では、温暖で日照時間の長い気候のおかげで、特に甘く風味豊かなスイカが生産されています。中でもシチリア州は、品質の高いスイカの産地として有名です。
北イタリアでも、夏の暖かい気候を活かして、質の高いスイカが生産されていますが、南部と比べると収穫できる時期はやや短い傾向があります。
イタリアに行った際には、皆様もぜひ美味しいスイカを食べてみてくださいね♪🍉
夏野菜や果物をたくさんたべて、暑い夏を乗り切りましょう~!🌻

